NFTについての記事のアートワーク

アートやイラストのNFT | 6つの人気プロジェクトをリサーチして人気の理由を考える

最近いろいろなサイトでNFTに関しての記事やYouTubeで議論されているのを見かけます。 NFTにはいろいろな種類がありますが、アートやイラストなど絵を軸にしたNFTは割とネガティブに語られているところを見かけることがあります。

たとえば「こんな子供が描いたような絵にこんな値段がつくなんて、、」とか「画像データがこんなに高額取引されているのはただのバブルでNFTには価値がない」というようなことを言われていたりします。

私は自分が絵を描いているのでNFTをついついポジティブに見てしまいます。 クリエーターにとって新しいマネタイズの方法であり、作品を改造されることもなく、二次流通に対してロイヤリティーを設定できる点などから、すごい!!未来がやってきた!とのぼせあがってしまいます。

しかし先日 自分でもNFTを出品してみた のですが、ぜんぜん売れません!(笑)
私だけでなくほとんどの作品はぜんぜん売れてません。
自分も含め大抵の出品者は閲覧してもらうのもやっとこさでございます。

そして、よくよく冷静になって考えてみると、確かに購入者側からしたらわざわざ購入しなくても、画像なんてスクショできたりするわけだから、買う人にとってなんのメリットがあるんだっけ、、?!となってしまいます。

しかしながら、そのようにほとんどの作品が閲覧されるのも難しいような中で、数は多くはないですが高額で取引されている作品をそれでもやっぱり見つけたりします。 特に同じシリーズでたくさんの絵柄があって、プロジェクトになっているものの中にはとても人気のあるものがあり、すでに完売していて、更にそのあとも高額で売買が繰り広げられています。

売れるNFTと売れないNFTの差が激しすぎます、、

いろいろ気になったので、アートやイラストを主軸にしているNFTについての記事や、人気プロジェクトの公式サイトなどを読んでみた結果、なるほど!と思うことがたくさんありました。
そして今では、アートやイラストをNFTと掛け合わせることでこんなに面白くなるんだ!NFTすごい!という気持ちになりました。

以下では、人気プロジェクトをリサーチし、アートやイラストなどを主体にして、NFTを活用しながらどんなことをしているのか、について調べた内容を書きました。

私のように、なんでスクショできる画像データに大金払えるの?!とか、NFTってただのバブルなんでしょ?よくわからないけど??等、思っている方がいらっしゃれば何かの参考になりましたら幸いです。
注:私は以下で紹介するNFTを購入したわけではないので、あくまでプロジェクトに関する記事や公式サイトを読んでのまとめになります。実際に所有した体験ではなく予測での面白さを書いていますのでその点をご了承くださいませ。

目次

1. はじめに

絵やイラストを主軸にしたNFTで人気のあるプロジェクトの多くに共通していることは、NFTを所有することがコミュニティとセットになっていて、TwitterやDiscord、またはリアルな環境で所有者同士交流できるものが多いです。

発行するNFTの数が多かったり、希少性を出す必要があったりするために、コンピューターでパーツをランダムに組み合わせて作っているプロジェクトが多いです。

また、ストーリーや世界観がしっかりと作ってあったり、そのNFTを所有していることでなんらかの報酬が発生するような仕組みを作っていたりするというのも多くの人気プロジェクトで共通しています。

2. CryptoKitties

CryptoKitties は、NFTブームのきっかけのひとつとなった初期のプロジェクトです。

2匹の親猫を配合させて新しい猫を作るゲームで、プレイヤーは自分の持っている猫や新しく作った猫をNFTとして販売することができます。 全ての猫は目の色や耳やしっぽの形、毛の色や模様などが違う唯一性を持った猫で、その希少性によって値段の差があります。2017年にスタートして、いまだにとても人気があるプロジェクトです。

運営元のDapper Labsは、ブロックチェーン自体を新しく作っていたり、NBA Top Shot(NBAの名シーンを切り抜いたNFT)など他の人気プロジェクトも運営していたりしていて、ブロックチェーンやNFTにとって重要な会社のひとつです。

3. Hashmasks

Hashmasks は2021年1月28日に発売開始した、それぞれに独自性のある16,384個のデジタルポートレイトコレクションのNFTアートプロジェクトです。

70名以上の匿名のアーティストによって制作された、目、肌の色、腕に持っているアイテム、マスク、背景などの組み合わせによってできているため全ての作品が唯一の一点もののコラボレーションNFTアートです。

所有者には毎日NCTトークンが配られ、それを約半年間貯めることで自分が所有しているHashmasksポートレイトの名前を決められる権利がもらえます。名前を決めることでプロジェクトのクリエーションに参加できるのだそうです。

4. CryptoPunks

CryptoPunks はコンピュータで生成された24×24ピクセルのドット絵のキャラクターのNFTです。

10,000個限定の全てのキャラクターにはそれぞれ唯一性があり、最初の発表時には希望者に無料で配布されました。しかし価格はどんどん吊り上がり、今となっては一番価格の低いものでも103ETH(約4000万円越え /2021年9月17日現在/公式サイトから計算)、今までの総取引高は、約1436億円越えとなっています。

CryptoPunksのNFTをTwitterのアイコンにすることが一種のステータスになっていて、少し前にジェイZも自分のTwitterのアイコンをCryptoPunksにしていました。また、このTwitterアイコンへの利用は他のプロジェクトにも広がり他のNFT人気プロジェクトのNFTをアイコンにしたTwitterアカウントも増えていきました。

5. Board Ape Yacht Club

▶︎ BAYCの概要
色々調べてみた中で個人的に一番面白いと思ったのが、Board Ape Yacht Club です(もしもお金持ちだったら私も買ってみたいです!)

とにかく世界観が細かいところまでとても考えられていて、NFTの特性を活かしながら、コミュニティ、マーケティング、ミーム?みたいなことをとても良い形で活用しているプロジェクトだと思います。すごくおもしろくて、説明が少し長くなったのでこのセクションだけいくつかに分けて書いています。

BAYCはマイアミの男の子2人が始めた限定10,000個のサルの絵のNFTプロジェクトで、2021年4月30日に発売されました。最初の価格は定額で0.08ETH(約31,840円/2021年9月17日現在)で、1日で完売。

表情、ヘッドウエア、洋服などの170の特性をコンピューターが組み合わせてひとつひとつ独自のサルを生成しているため希少性に差があります。

現在、価格が上昇して、最低価格のものでも、1500万円ほどの値段がついています(9月17日OpenSea調べ)。 所有者はコミュニティに参加することができて、DiscordやTwitterやリアルミートアップでの交流ができたり、報酬がもらえたりします。
▶︎ ストーリーとコンセプト
Board Ape Yacht Clubの公式サイトに行くと、アメリカ荒地の古い酒場みたいなイラストが出てきます。(映画に出てくるみたいなロックでやさぐれた感じのちょっと憧れてしまう雰囲気の酒場です。)

舞台は2030年代のマイアミの泥臭いクラブで、すでに超お金持ちなんだけどやることがなく暇を持て余してる、80年代のハードコアや90年代のヒップホップな雰囲気のサルたちが仲間とつるんでおかしな感じになっちゃてる、という設定なのだそうです。

この独特の雰囲気を見ると、もし自分がBAYCの所有者だったらサルが自分のアバターとしてそこで暮らしているところを思い浮かべてしまいそうだなぁと思います。

ところで近年のクリプト長者たちは私たちが想像しているお金持ちと少し質が違うようです。BAYCの運営者がインタビューで言うには、2017年ごろからツイッターで「だれか一緒にゲームしようよ」とつぶやいているお金持ちをよく見かけたそうで、彼らはお金持ちらしくビーチで美女を連れて歩いているより、友達とつるんでゲームしたり泥臭いバーにいるのが好きなのだそうです。

また、なぜサルなのかというと、仮想通貨のスラングでよく分からない新しいコインに投資することを「Ape in」と言うそうなのですが、それに合わせてキャラクターをサルにしたそうです。

『よく分からないけどとりあえずサルのNFTに投資した(Ape in)、お金はあるけど時間もある(Board)クリプト長者たちの代わりにサルのアバターが泥臭いなじみのある場所(Club)で他のサルたちと交流する』というコンセプトなのだと思います。
▶︎ Mutant Ape Yacht Club(ミュータントバージョン)
Mutant Ape Yacht Clubは合計20,000体のミュータントバージョンのサルのNFTコレクションです。

これはBAYCのNFTの価格が高騰しすぎたために新しいメンバーが入って来られなかったことに対する対策と、既にサルの所有者である人たちに新しいNFT資産をもたらせるために作られました。 10,000体はオークション形式で販売され、10,000体はもともとのサルの所有者が自分のサルをベースにして作ることができました。

2021年8月21日時点でサルの所有者だった人はM1、M2、M3(メガミュータント)のというセラムの瓶のうちのどれかを受け取りました。セラムを自分のサルに配合することで元のサルの特性を保ちながらミュータントバージョンの新しいサルを作り、新たなNFTを所有することができました。ミュータントは皮膚が剥がれていたり、脳みそが飛び出てしまったりしている変異種です。

セラムを摂取することでミュータントができるというコンセプトがとても面白いです。
▶︎ Board Ape Kennel Club(サルたちのペット)
2021年6月末時点での所有者は1匹のサルにつき1匹の犬をペットとして無料でもらうことができました(犬を発行するためのガス代のみかかる)。 柴犬のミームをモチーフにしたドージコインが人気を集めていた時期であったこともあり、ペットとして犬が選ばれたようです。

犬たちもサル同様、170の特性の組み合わせからできていて希少性に差があり、受け取った後にNFT資産として保有したり、販売したりすることができます。販売する場合は価格の2.5%はロイヤリティとして運営側に入るようになっていて、そのお金は動物慈善団体に寄付するのだそうです。実際に$900,000(約9億9千万円)をいくつかの動物愛護団体などに寄付できたと発表しています。

NFTのプロジェクトによる利益で、すでに社会貢献までしているところがすごいです。

6. BYO Pills

Blue Yellow Orange Pills は、160の特性からコンピュータで生成された唯一性のある10,000個限定の3Dの薬の形のNFTです。最初の価格は0.06ETH(約23,880円/2021年9月17日現在)で既に完売しています。

購入者はピルを“摂取”することで何らかの”Trip”が見られるようです。このプロジェクトではTrip Replicatorという独自のモバイルアプリを作っていて、NFTの所有者はピルを”摂取”後に現実の世界の色が変わるなどの現象をARカメラを通して見ることができるようです。(詳しいことは購入してみないとわからないですがとても面白そうです!)

ボリスさんという人がピルを生成したというストーリー設定もあり、NFTの所有者はコミュニティ=ボリスさんのBYOPリサーチ施設に参加することができます。なんらかの報酬があったり、次のストーリー展開やボリスさんが作っている10,001個目のピルの制作に参加できたりするようです。

7. Zenft Garden Society

Zenft Garden Society は2021年6月1日に発売された、8,888個限定のコンピューターで唯一性をもって生成されたARとVRの盆栽のNFTです。最初の販売価格は0.08ETH(約31,840円/2021年9月17日現在)で、発売からわずか58分38秒で完売しています。

とても未来的でかっこいい盆栽で360度あらゆる角度から見ることができます。この盆栽のNFTを持っていることでコミュニティに参加することができ、報酬などがもらえる権利と、サンドボックスやディセントラランドのメタバースの特別エリア内に入れる権利が与えられます。 また、$WATERという独自トークンも配っているようです。

Zenft Garden Societyの制作者がどこの国の人かは知らないですが、日本や中国の古いものをこんなに現代的にかっこよく変換しているところや、ものによって値段が違ったりコレクションする人がいたりする実物の盆栽の世界を、NFTのしくみとAR/VRを使って見事に再現しているところがとても面白いと思いました。

8. まとめ

絵やイラストを使ったNFTは賛否両論に語られることが多いですが、自分なりにリサーチした結果、人気プロジェクトでは報酬がもらえる仕組みなど、資産としての価値が出るような工夫がしっかりと考えられていることがわかりました。

また、クリプト長者のような新型のお金持ちにとっては仲間との繋がりやTwitterのアイコンが一種のステータスとなっている、という新しい価値観に対しても、NFTのしくみや性質が合っているのだと思いました。

アートやイラストが今までに無かった使われ方でNFTと掛け合わさることによって新しい価値が作りだされています。そしてその新しい価値は、新しい時代の人々の価値観を満たしているからこそ値段が高騰しているのだという考えに至りました。
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