NFTアート

NFTアートマーケットに出品にしてみて考えたこと

作品を NFT にしてアートマーケットに出品してみました。
NFTとは…「Non-Fungible Token」の略称で「非代替性トークン」と訳される。 他のもので置き換えることのできない唯一無二のデジタルデータで、ブロックチェーン上で所有が証明され、書き換えたり、捏造したりすることができない。
少し前にデジタルアーティストのBeepleさんの作品が75億円で落札されたとか、18歳のビクター・ラングロワさんが20億円を稼いだなどが話題になっていたものの、最近の NFTアート 市場は縮小しているのだそうです。( NFTアート 総取引量:2021年1〜3月 3億1200万ドル → 4〜6月 1億8400万ドル/CoinGecko 2021 Q2レポートより)

NFTアート のブームは終わったと言っている人もいて、消極的になってましたが続行して出品しました。

実際にやってみてNFTで収入を得るに至るのはかなり難しいなぁと感じていますが、出品する過程でブロックチェーンや NFT自体を、多少なりとも勉強するきっかけとなったことがとてもよかったです。

また、ユーザーが世界中にいることや、実物のアートマーケットとは少し違うタイプの作品も売買されているのをたくさん見つけたことから、私たち日本のイラストレータやアーティストにとってはプラス面も大きいと感じました。 (サイトを見ていての私の主観でしかないですが、特に日本のアニメ文化やゲーム文化の背景を持った作品が得意な人は人気が出そうな雰囲気があります。)

出品する過程でリサーチしたことや実感したことの中でプラス面だと思うことを3つに分けてまとめましたので、これから作品を NFTアート にして販売してみようと思っている方がいれば、何かの参考になりましたら幸いです。

目次

1. 世界のアート需要は日本に比べると遥かに大きい

NFTの主要サイトのほとんどは世界中にユーザーがいるので、日本だけで考えたときよりも絶対数と購入可能性のあるユーザーのタイプが増える分、チャンスも増えそうです。

従来の実物のアートのことを考えても、( NFT がデジタル商品なので比較のためにここではこのように呼んでいます)日本では部屋に絵画を飾ることがあまり一般的ではなかったり、税・寄付の制度があまり整っていなかったりすることもあり、日本のアート需要はもともと世界と比較すると低いと言えます。

2019年の世界全体のアート市場規模は約7兆円越え(1ドル110円で計算)で、国ごとの割合は上位国からアメリカ44%、イギリス20%、中国18%と続きます。 日本のアート市場規模は同じ2019年だと2580億円で世界の市場規模の3.6%程度です。
nft art 02
出所:「日本のアート産業に関する市場調査2020」(一社)アート東京、(一社)芸術と創造
https://artmarket.report
世界のアート需要の割合を考えると、日本だけでなく世界中のユーザーがいるサイトに出品するということだけでも可能性は広がりそうです。 また、NFT はウェブ上で簡単に購入者と直接売買できるのでギャラリーもディーラーも探す必要がなく、配送の心配もないところがいいです。

2. 国や地域による物価の違い、アート価格相場の違いがない

NFT は世界共通の仮想通貨で取引するので、国や地域による物価の違いや、アート相場の違いがないという点でどこの地域のアーティストにとっても公平だと感じました。

最近では仮想通貨をそのままお金として使える仮想通貨決済のサービスが各国で導入されつつあり、世界共通の物価やアート相場の中で得たお金をそのままの価値で使える機会が増えつつあります。

実際、 NFTアート のマーケットでは東南アジアのグラフィックアーティストをよく見かけますが、例えば彼女たちの作品をアメリカ人の購入者がアメリカの物価感覚やアート相場で買ったとすると、同じ価値を保ったまま自国でお金が使えることができるので、アーティストの自立・女性の自立に繋がりそうだと思いました。

3. 投資の側面を持ったアート販売ができる

NFT のマーケットでは、仮想通貨で取引するため、アートが投資の側面を持って取引されていることも多いです。 実際、たくさんのユーザーが購入したアートを転売することで利益を得ているのをたくさん見かけました。

実物のアートの世界では投資目的でアートを買う人というと富裕層と有名アーティストの作品の間での取引というイメージがありましたが、仮想通貨取引をやっている人は必ずしも富裕層だけではありません。 仮想通貨のプレイヤーにいろんなタイプの人がいるため、 NFT の購入可能性のあるユーザーにもいろいろなタイプの人が存在しています。

そのため、 NFT のマーケットでは投資の側面を持ったアート取引が、富裕層だけではない様々な資産レベルの購入者と様々なレベルのアーティストの間で行われています。

もしも出品者側が超有名アーティストやピカソやバスキアやウォーホルではなかったとしても投資対象として作品を購入してもらえるチャンスが充分にあり得ます。

4. まとめ

NFT をアートマーケットに実際に出品してみた感想として、収入を得るに至るのはけっこう難しいなぁと感じています。

作品をデジタルで所有することの価値が限られているからプラスアルファの価値とかが必要なのかもしれません。

しかしダイレクトに世界中のアート購入者と、仮想通貨で取引できる場所に参加できるということは私たち日本に住むイラストレーターやアーティストにとって利点もあると思いました。

そして何よりも、難しくて敬遠していたブロックチェーンやNFTですが、作品出品のために調べたり勉強したりするきっかけやモチベーションとなったことが、自分としてはとってもとってもよかったです。

(※これから出品を考えられている方は、仮想通貨にはリスクがあるため自己責任でお願いします!)
1 Comment
  • Mapy
    Posted at 22:43h, 03 9月 返信

    グローバルで直接取引した方が仲介がないし、これからの主体になると思います。
    面白い記事でした。

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